050:葡萄の葉


 幼い頃、実家には
 葡萄の棚が有りました。

 毎年毎年
 いい所まで育ったのですが、
 ついに一度も
 葡萄の果実を口にすることは
 叶いませんでした。

 理由は簡単。
 裏山(距離にして5mですがw)から野鳥が飛来して
 お召し上がりに・・・。

 数年間はいろいろと
 知恵を絞っていた母も、
 やがて棚ごと放置するようになってしまいました。 
 

 「ブドウを買った方が安上がりなのにね」
 などと軽口を叩いていたけど、
 今思えば、
 園芸は彼女の趣味だったのでしょうね。